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コラム COLUMN

宅小に住人多きは富貴繁昌の相なり

国立社会保障・人口問題研究所が発表した将来推計によると、

2040年には、・全世帯に占める高齢世帯の割合は、全国平均で44.2% ・高齢世帯に占める一人暮らしの割合は、全国平均で40.0%

・高齢世帯に占める一人暮らしの割合が最も高いのは東京都の45.8%と予想されています。

ちなみに「高齢世帯」とは、世帯主が65歳以上の世帯のことをいいます。   

2015年の調査結果では、全世帯に占める高齢世帯の割合は36.0%でした。それが、わずか25年でそれほどの増加が予想されている、、、。

なかなか厳しい数字ですね。ところで、年を重ねて身体の機能が衰え始めると、外出先は勿論ですが住まいの中でもさまざま負担を感じるようになります。

よく耳にするのは、「子どもが巣立ってから家の広さを無駄だと感じる」「掃除も苦痛」「膝が痛いので、階段の上り下りがつらくて2階に行く頻度が減った」

「玄関までの移動に時間が掛かるので、インターホンが鳴ると、気が急いて転びそうになったことがある」などの事例です。

 

資金に余裕がある方は、減築や住み替えなどで解決しています。しかし、住宅ローンで手いっぱいの状況なら、広さの悩みを解決するのは難しいものです。

ならば、新築する時に「本当にこの広さが必要かな?」という視点で見直してみるのはいかがでしょうか。

家相の良し悪しを見分ける視点の一つに、『家大きくして住む人少なきは凶なり』というものがあります

また、『宅小に住人多きは富貴繁昌の相なり』という言葉もあります。家族の人数に対して広すぎる家は、静かで寂しいものです。   

一方、狭い家は、家族の気が満ち溢れて縁起が良いとされています。

賃貸住宅などの狭い空間で子育てをし、子どもたち特有のパワーに疲れて果てた方は、「新築する時は少しでも広い家が欲しい」と思いがちです。

しかし、広さを追求すればするほど・家事動線や生活動線が増える ・掃除の負担が増える ・家族とのコミュニケーションが減る などの弊害もあります。

また、・新居に越してから一人で留守番するのが怖くなった ・1階で物音がした ・泥棒がいそうで階段を降りたくない など、

日常的に不安を感じるようになり、それが鬱や不安障害を招いた事例もあります 。家族に最適な広さを考えるのは難しいものです。   

しかし、家族の気配を感じられる広さで、子どものパワーを苦痛に感じず、心の余裕を持てる広さなど、

家族独自の視点で考えると、最適な広さが見えてくるかもしれません。

さて、縁起が良く、年を重ねても広さが負担にならない広さってどれくらいでしょうか。じっくり考えてみてくださいね。

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