コラム COLUMN
「境界標ってどんなもの?位置が違う時の対処法は?」
みなさん、『境界標』をご存知ですか?
境界標とは、その名の通り、土地の境界を示す標識のことです。
それぞれの境界標を線で結ぶと、その土地の境界線がわかります。
例えば、四角形の土地の場合、境界標は4本しかありません。
地形が複雑になればなるほど、境界標の数は増えます。
隣家との境界についてのトラブルは多いものです。
そこで今日は、境界標についてお話しします。
◆境界標の種類
境界標は、その役割上、
移動しにくく耐久性に優れたものでなければなりません。
耐久性に優れているのはコンクリート杭や金属杭、
御影石などの石杭ですが、石杭は高価で加工しにくいため、
コンクリート杭や金属杭が多く用いられています。
上記の他に、プラスチック杭や木杭などもあります。
ただし、木製は腐食しやすいため、
現在は仮杭(一時的に使用する杭)として用いられています。
◆設置するのは誰?
分譲地の場合、販売前に業者が設置しています。
しかし、個人の場合、単独での設置はお勧めできません。
トラブル回避のため、隣接する土地の所有者と合意の上、
土地家屋調査士などの第三者に依頼して設置します。
その際、土地家屋調査士が作成した地籍測量図は、
大切に保管しておきましょう。
◆境界標を設置したのに、なぜ地積測量図を保管するの?
自然災害などが原因で、境界標がズレたり紛失することがあります。
また、工事のために境界標を移動させた業者が、
正しい位置に戻さない場合もあります。
悪質な事例では、
隣地の所有者が自身の所有地を広げるため、
故意に境界標を移動したり紛失させたケースもあります。
境界標が正しい位置に無い場合、
土地の境界を証明できるのは測量図と登記簿だけです。
繰り返しになりますが、ぜひ大切に保管してください。
◆その印の意味は?
山林や家屋などを相続した時、
「境界標が無い!」
「境界標が、測量図より自分の土地側に移設されている!」
というトラブルは少なくありません。
隣人の悪意を証明するのは難しいですが、
正しい境界は、測量図と登記簿があれば証明できます。
もし話し合いで解決できなくても、泣き寝入りする必要はありません。
『境界確定訴訟』や『境界標設置請求訴訟』を提訴できます。
境界標の大切さを知ると、不思議なことに
周囲の境界標が視界に入るようになります。
目に留まった境界標には、バツ印や矢印など、
さまざまな印が描かれているはずです。
て、それは何を表しているのでしょう。
ぜひ調べてみてくださいね。
(設置場所を見たら、一目瞭然かもしれません)
それでは、また(^^)/