コラム COLUMN
自宅での転倒リスクは高まっていませんか??
東京消防庁によると、高齢者の転倒事故の約6割は自宅で発生しているとか。
自宅で過ごす時間が長いという理由だけでなく、周囲の安全に気を配りながら過ごす屋外より、住み慣れた自宅だからこその油断も一因なのかもしれません。
転倒がきっかけで寝たきりになり、自宅介護が始まる事例が多いことを踏まえると、少しでもリスクを減らしておいた方が良いですよね。
そのためにも転倒事故の実態を知り、新築の際に対策を講じて、将来の転倒事故のリスクを減らしましょう。
■高齢者の転倒事故の状況
東京消防庁によると、令和元年中の転倒事故の発生場所は以下の通りです。
1位:リビング・寝室(22,902人) 2位:玄関・勝手口(3,187人) 3位:廊下・縁側・通路(2,342人)
4位:トイレ・洗面所(1,000人) 5位:キッチン・ダイニング(898人)
・階段を下りていたところ、手すりを掴み損ねて転倒し、転落した ・トイレに行こうとしたところ、ベッドから転落した ・縁側から庭に下りる際に段差で転倒した
・床に置いたモノを避けて歩こうとしたらバランスを崩して転倒した ・靴を履くとき、バ ランスを崩して転倒した
■対策例
・めくれやすいカーペットは滑り止めを敷くか端を留めておく ・コタツやストーブなどのコードは、歩く場所を避け、壁を這わせたり壁の奥にまとめる
・床に新聞や雑誌などの滑りやすいものを置かない ・滑りやすく脱げやすいスリッパは避け、ルームシューズや滑り止め付き靴下など安全性の高いものを使用する
・階段や玄関、浴室などのバランスを崩しやすい場所には、持ちやすくて滑りにくい手すりを設ける ・手元や足元が暗くならないよう照明器具をつける
・家具の配置を見直し、安全な動線を確保する
■内的要因にも注意
加齢による筋力や身体機能の低下だけでなく、病気や意欲の減退、睡眠不足などの内的要因も転倒の原因になります。
そこに外的要因である住環境が加われば、リスクはさらに高まります。
最近は、新型コロナによる外出自粛が原因で、年齢にかかわらず筋力低下に悩む方が増えているとか。
それに加えて外出の機会が減ってストレスが溜まっている方は、高齢でなくても転倒のリスクが高まっているかもしれません。