コラム COLUMN
事前の対策で欠陥を防ぎましょう
施工不良などの欠陥住宅に悩む方は多く、住まいるダイヤルや国民生活センターなどの相談機関には、さまざまな声が寄せられています。
その中には、契約前に相談すれば回避できたであろうトラブルが多くの割合を占めています。
日本弁護士連合会の調査によると、「欠陥住宅110番」に相談を寄せた施主の中で、
トラブル回避のため事前に対策を講じていた方は6~7人のうち1人しかいなかったそうです。
彼らが実践した対策として、・自分で現場に頻繁に通った ・大手メーカーに依頼した ・業者との打ち合わせを書面化した などが挙げられていますが、
この中に正しいとは言えない対策があります。それは、「大手メーカーに依頼した」です。
大手の場合、実際に施工するのは下請け業者というケースは多いですよね。
支店が増えるほど担当者の転勤も多いので、担当者との信頼関係を決め手に契約した方の中には、新しい担当者と信頼関係を築けずに契約を後悔した方もいます。
下請け業者の入れ替わりが激しいため、技量を保てない場合もあります。
また、たいていの現場監督は複数の現場を担当していますが、その経 験や能力以上の数を担当したため、施工管理を十分に行えなかった、という事例もあります。
このようなことからも、「大手=安心」とは言えないのです。
業者選びは、その規模で判断するのではなく、実際の現場やOBさんのお宅で実際の家づくりを観察したり、
構造見学会などの勉強会に参加するなど、関わる機会を増やさなければ信頼性は見極められません。
欠陥について話し合いで解決できない場合、裁判で争うことになります。
解決まで最低でも2~3年かかりますし、誰もが満足できる結果を得られるわけではありません。
そうならないために、・業者選びは規模にかかわらず慎重に ・設計図書や契約書などのチェックは入念に ・施工現場は定期的にチェック