コラム COLUMN
発汗で熱中症予防
毎年6月頃から熱中症の患者数は増加する傾向にあります。そして、梅雨明け直後とお盆前後に患者数はピークを迎えます。
お盆前後は暑い日が続くので患者が増えることに納得できるのですが、梅雨明け直後にピークを迎えるのって不思議だと思いませんか??その理由は「暑熱順化」です。
暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。梅雨の晴れ間や梅雨明け直後は、まだ体が暑さに慣れていません。
そのため、・急に暑くなった ・気温や湿度が高い ・風が弱い ・日差しが強い などの環境下では熱中症になるリスクが高まります。
屋外は勿論、室温や湿度の高い浴室や洗面所、閉め切った部屋、寝苦しい寝室などにも注意が必要です。
暑熱順化の対策として有効なのは、無理の無い範囲で汗をかくことです。
・入浴をシャワーだけで済ませず、湯船でしっかり温 まる (毎日が無理なら二日に一回でも可)・ウォーキングやストレッチなど、汗をかく程度の運動をする などで
本格的な暑さが訪れる前に体を暑さに慣れさせましょう。なお、その日の体調や体質、室温や湿度によっては、運動を控えた方が良い場合があります。
一日のノルマを厳格に決めず、様子を見ながら取り組みましょう。
■室内環境を整える
・温湿度計を置いて、温度や湿度を把握する ・オーニングやカーテン、ブラインドなどで日差しを遮る ・風の通り道をつくる
・エアコンと扇風機を併用して温度のムラを減らす ・脱衣所にも扇風機などを置き、入浴後の体調不良を防ぐ ・除湿機やドライ機能で湿度を管理する
■マスク着用の注意点
気温や湿度が高い日にマスクを着用すると、熱中症のリスクが高まります。マスクを着用した状態での強い負荷がかかる作業や運動は、体調不良の原因となります。
また、呼気で潤った感覚が原因で、喉の渇きに気づかず水分補給を忘れることも考えられます。
小まめな補給が難しい時は、起床時や食事時、就寝前のように水分補給の時間を決めて習慣化するのもいいですね。